タロット占いの中でも、ひときわインパクトの強いカードが「13 死神」です。
「死神」という名前から恐怖や不吉さを連想してしまう方も多いですが、実際の意味は単なる「終わり」ではなく、「再生」や「新しい始まり」へとつながる重要なテーマを示しています。
この記事では、死神のカードが持つ象徴や意味、正位置・逆位置での解釈、恋愛・人間関係・仕事・金運、実際にカードが出たときのアドバイスまで解説します。
怖いカードではなく、「大切な変化のサイン」として前向きに受け止めるヒントになれば幸いです。
死神|象徴・意味・キーワード・絵柄の特徴

象徴と意味
死神のカードが象徴しているのは「終わり」そのものではなく、「新しいサイクルへ移行するための区切り」です。
古いものを手放すことで、新しいエネルギーが入ってくる――まさに「死と再生」「変化の必然性」を象徴しています。
このカードが出るときは、「何かが終わる」ことが避けられない状況かもしれません。
ですが、その終わりは「新しい始まり」を迎えるための大切なプロセスでもあるのです。
キーワード
- 終わりと始まり
- 死と再生
- 覚悟
- 手放す
絵柄の特徴
- 白百合の紋章:白百合は生と死の神秘を知らせている
- 白馬:終わりの象徴
- 死神:誰にでも等しく終わりを告げる役割
- 流れる川:終わりの後の始まり
- 太陽:希望
- 横たわる人:終わりを受け入れた直後を示している
- 何かを求めている人:現世への執着、または、高みを望んでいる人
- 子供や少女たち:終わりを受け入れようとしている
死神|正位置の意味と解釈

死神が正位置で出るとき、それは「一度区切りをつけて、手放しましょう」を意味します。
あなたは今、運命の分かれ道に来ているのでしょう。
古い関係や環境、価値観を手放し、次のステージに進むタイミングが来ているのです。
何かを断つ必要があり、今までとは大きく舵をきり、方向転換することになるかもしれません。
死神の正位置のキーワードは以下の通りです。
- 区切り
- 仕切り直し
- 方向転換
- 白黒はっきりする
- 否定から生まれる可能性
死神の絵柄と名前のインパクトが強すぎて、解釈が難しく感じる場合があるでしょう。
正位置のキーワードを活用して、怖いイメージを持たず、スッと受け入れやすくなるでしょう。
<具体的な解釈例>
- 過去の関係性を整理して、新しい出会いへ進む
- 仕事やキャリアの転換点に立っている
- 執着を手放すことで新しい流れが入ってくる
- 今までのやり方を終えて、新しい挑戦が始まる
一見怖い意味に見えますが、「終わり=再生の始まり」と捉えることが大切です。

一旦終わらせることで区切りがついて、仕切り直したり終わらせることによって、新しいものが生まれてくる。そんな流れをイメージしながら解釈します。
死神|逆位置の意味と解釈

逆位置の死神は「分かっていても、変化が怖くて終わらせられない」状態を示します。
終わりが近づいているのに、恐れや執着から手放せずにいる状態です。
分かっていても、ずるずると続けてしまうことは妥協していることになるかもしれません。
何かを断つことを決めることで、再生が始まっていく。
断つことは、同時に本当に大切なものを守ることでもあります。
死神の逆位置でのキーワードは以下の通りです。
- 割り切れない
- 思いきれない
- 堂々巡り
- メリハリのなさ
- 困難な変容や変化
逆位置は「怖い未来」ではなく、「いま変化を受け入れられずにいる」という状態を映し出しています。
何かを断って、手放していくべきものは何か、見直す時期なのでしょう。
<具体的な解釈例>
- 過去への未練が強く、前に進めない
- 変化を避けるために同じ場所にとどまっている
- 本来終わるべき関係や環境にしがみついてしまう
- 心の準備ができず、変化の波を受け入れられない
この状況にいる場合、当事者は変化したほうがいい事を知っているのでしょう。
どう変化したいのか、変化するために何を手放す必要があるのか、手放すために何をすべきなのかを自分と向き合って考えると、少しずつ変化していくのでしょう。
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死神|恋愛・人間関係における正位置での意味

恋愛や人間関係において、死神のカードが出てきたときは、気持ちや関係性などをリセットするタイミングです。
関係性を終わらせるのではなく、手放すのは自分の中の価値観や積み重ねてきたものかもしれません。
何かを断ち、手放すことで再生への道が開けていくのでしょう。
恋愛で片思いの方は、告白して良い返事がなかったときは、終止符を打つときです。
相手は別の人と恋愛が始まっている可能性があります。発展していく可能性は薄そうです。
次の恋愛に進むために、終止符を打てたんだと前向きに考えましょう。
両想いの方は、このまま今の関係性を続けていくか、踏み込んで次の過程に進むか、決断する時期がきているようです。
お互いがどうしていきたいのか、話してみると良いでしょう。
人間関係の場合、価値観が合わず関係性をリセットするのが良いと思うなら、決断して次の出会いのために前向きに行動していきましょう。
<具体的な解釈例>
- 恋の終わり、新しい出会いへの切り替え
- 関係性のリセットによる再スタート
- 過去の相手や執着を手放すことで、未来の恋愛が開ける
死神|恋愛・人間関係における逆位置での意味

恋愛や人間関係において、死神のカードが逆位置で出てきたときは、現状の関係性を断ち切れずにいる様子。
片思いの方は、思いを断ち切ることができずにいる様子。しかし、相手との発展も望めなさそう。このまま想い続けるか、諦めて次の恋愛に前向きになるのか自分自身の気持ちを確認してみましょう。
両想いの方は、実はお互いに関係性をリセットする方が良いと考えている様子。しかし、終わらせる決断が出来ずにいて行き詰まりを感じているので、現状と向き合い、自分と相手の気持ちを確認しましょう。
人間関係では、価値観が合わない人との関係性を断ち切りたいのに出来ずにいる様子。自身の望む関係性はどんな関係性か分かるように態度で示しましょう。
<具体的な解釈例>
- 過去の恋や失恋への未練にとらわれている
- 関係が冷え切っているのに惰性で続けている
- 「終わり」を受け入れられず、次に進めない
死神|仕事・金運における正位置での意味

仕事や金運において、死神のカードが正位置で出てきたときは、いい意味での仕切り直しを表しています。
仕事では、限界を感じている状況なのでしょう。転勤や転職で環境の変化が訪れる様子です。また、一時的に失業することも視野に入れると今後の動き方が分かってきそうです。
金運では、環境の変化によって、次の仕事で必要になる資格取得が必要な場合もあります。そのときは、資格を活用することによって、今後の金運が循環していくことをイメージしながら取り組むと良いでしょう。
<具体的な解釈例>
- 転職、異動など大きな変化のサイン
- 古いやり方を終えて、新しいプロジェクトや挑戦へ進む
- 職場環境や役割のリセットが起こる
死神|仕事・金運における逆位置での意味

仕事や金運において、死神のカードが逆位置で出てきたときは、限界がきているのに終わらせることが出来ない状況を表しています。
仕事では、疑問を持っており、変化を望んでいるけど、変化が怖くて断ち切ることができないでいる様子。
何かに行き詰まり、決断が必要なタイミングが訪れているのでしょう。
何が限界なのか、何を断つか考えていきましょう。
金運では、ダラダラと無計画にお金を使ってしまっている。または、出し惜しみしていることで良いお金の使い方が出来ていない様子。
今までのお金の使い方や価値観を見直すタイミングと思い、振り返ってみましょう。
<具体的な解釈例>
- 変化のチャンスを前に足踏みしている
- 安定を手放せず、停滞が続く
- 終わるべき仕事や環境にしがみついている
死神のカードが出たときのアドバイス

死神は、「終わり」を象徴するカードではありますが、ただの終わりではなく、「再生や始まり」を含んだカードです。
古いものを断ち切る勇気を持つことで、新しい世界が開けていきます。
断ち切ることは、手放すことです。
手放すことを受け入れた人から、新しい始まりや再生という変化が待っています。
変化は、今必要だからカードが伝えてきてくれているのでしょう。
アドバイスの視点:
- 執着を手放すことで、自然に新しい流れがやってくる
- 終わりは新しい始まりのサイン
- 変化を恐れず受け入れることが成長につながる
まとめ
タロットカード【13 死神】は、見た目のインパクトとは裏腹に「再生」「変化」「新しい始まり」を告げる前向きなカードです。
- 正位置は、古いものの終わりと新しいスタート
- 逆位置は、変化を恐れて停滞している状態
死神のカードは「終わり」を通じて「新しい扉を開く」きっかけを与えてくれます。
怖がらずに、「変化のサイン」として受け止めてみてください。