「気づけば占いを検索していた」
「つい今日の運勢を見てしまう」
そんな経験、ありませんか?
人生に迷いや不安はつきもの。
そんなとき、誰かに答えをもらいたくて、占いに手を伸ばす人は少なくありません。
私自身もその一人です。
しかし、占いは自分にとって都合のいい答えをくれる道具ではなく、自分自身と向き合うためのツールです。
答えの通りに人生を歩むと、人生のハンドルを誰かに操縦される人生になりかねません。
タロット占い師として、占いが好きな一人として、人生のハンドルは自分で握り操縦して欲しいと願います。
本記事では、私たちが占いに惹かれる理由と、人生のハンドルを自分自身で握り直し、進んでいける活用方法をお伝えします。
人はなぜ占いを信じたくなるのか?

占いに興味を持つ理由は、ほとんどが「今の自分に不安がある」から。
人生の岐路、恋愛の行方、仕事の将来など、はっきりとした“答え”がない状況で、私たちは誰かの意見や導きを求めます。
心理学的には、「確証バイアス(自分に都合の良い情報だけを信じやすい傾向)」や「自己効力感(自分に自信を持ちたいという感情)」が関係しているとされます。
占いは、自分を肯定し安心させる手段にもなっているのです。

誰かに自分を肯定されると安心しますよね。
自信がない時、背中を押してほしい時にも占いは活用しやすいです。
占いの歴史から見る「人と占いの関係」

タロットや星占い、風水、手相占い……人類は古代から自然や宇宙、偶然の象徴を使って未来を占ってきた歴史があります。
古代エジプトやメソポタミアの時代から占いは存在しており、国家の重要決定や日常生活の指針として活用されていました。
占いは単なる娯楽ではなく、「生き抜くための知恵」として扱われてきたのです。
大昔は、天候・収穫・天災といった命に直接関わること占っていたので、未来決定型=こうなるでしょう!とお告げの様に使用されてきました。
現在は占う対象が、仕事・金運・人間関係・恋愛といった、命に直接関わらないことを占うように変化を遂げていったのです。
しかし、悩みの根本はどちらも一緒です。
未来がどうなるか不安だから、占いで知りたい。
では、知りたい内容は何でしょうか?
それは、以下の2つに対して恐れや不安を抱いているのだと考えられています。
- 失うもの
- 変化(老化)していくもの
失う不安、変化する不安に対して、どうしたらいいのか?が悩みを抱える人の想いです。
占いを通じて、その不安な気持ちを解消するためのツールとして、現在の占いは使用され続けています。
未来を決定される占いでは未来は変わりませんが、今の現状だとこういう未来を迎える可能性がある。
だから、本当のあなたはどうしたいのか?
その自分でも気づかない気持ち=潜在意識を観るひとつのツールとして、カードに絵が描かれているタロット占いは適していると考えています。
タロットカードからのメッセージを受けて、どう行動していくかが、現在の占いの本質なのではないでしょうか。
占いは「答え」ではなく「自分と向き合うツール」

現代の占いは、かつてのような“絶対的な未来予知”ではなく、「人生のヒントを得るためのツール」としての側面が強くなっています。
タロットリーディングなどでは、カードが象徴するメッセージをもとに、
「本当はどうしたいのか?」
「今、何が障害になっているのか?」
といった“自分自身への問いかけ”が主になります。
占いは「当たる・当たらない」だけではなく、心の整理整頓や内観に役立つのです。
自分自身がすぐ感じ取れる感覚や希望・願望は、実は心の奥底で想っていることと相違があることがあります。
その自分でも気づかない願望・希望、潜在意識の状態をタロットカードで観ることができるので今でも使用されているのでしょう。
自分の気持ちが分からないときは、心の整理や内観をするため、占いに助けてもらうと気持ちがラクになります。
SNS時代と占いの親和性

SNSやLINE、Instagramなどの発達によって、占いはより身近で気軽なものになりました。
ワンタップで「今日の運勢」を見られたり、Instagramで「3択タロット診断」を楽しめたり、LINEでAI占いができたりと、多様なスタイルが登場しています。
現代人のライフスタイルにフィットした形で進化しているのです。
SNSでは共感を得やすいため、「この占い当たってる!」「私も同じだった!」と感情を共有しやすい点も人気の理由です。
毎日の天気予報としてメッセージを受け取るのは良いですが、今日は良い結果じゃなかったから、1日を無駄に過ごすのはもったいないです。
どうしたら、今日一日快適に過ごせるか、メッセージから出来ることを考えたりしてみましょう。
占いをもっと上手に活用するためのコツ

占いをただの“当てもの”として使うのではなく、自分を知るためのヒントとして取り入れてみましょう。
・複数の意見を参考にする:
1つの結果に依存せず、複数の占術や視点を比べてみる
・信頼できる占い師・サービスを選ぶ:
口コミや実績を確認することで安心感が得られる
・問いを明確にする:「どうなる?」ではなく「どうすれば良くなるか?」を問うことで、前向きなメッセージが得られやすくなります
どうすれば良くなるか?を自分に問うことで、自分の潜在意識と向き合うことになります。
自分のことは意外に自分が一番理解していないことがあります。
自分を知る練習のひとつだと思い、「どうすれば良くなるだろうか?」を意識してみてください。
まとめ
占いに惹かれるのは、ごく自然な人間の感情です。
不安なときに答えを求めるのは、決して弱さではありません。
大切なのは、「占いの結果に振り回される」のではなく、「占いを通して自分と向き合い、自分の人生の選択をしていくこと」。
占いは、あなたの背中をそっと押してくれる存在です。迷ったときには、ぜひ占いの力を借りてみてくださいね。